スタッフブログ
BLOG

スタッフブログ

防火地域でも木造3階建て住宅は建てられる!おすすめ工法や家づくりのポイントを解説

東京や神奈川、千葉など都心エリアで注文住宅を建てる際には、防火地域も選択肢に入ってくることが多いでしょう。防火地域とは、火災の発生に備えて防火対策が求められる地域で、建物にも規制がかかります。

防火地域で戸建て住宅を建てるなら、鉄骨造や鉄筋コンクリート造しか選べないと思われがちですが、実は木造でも建てることが可能です。

今回は、防火地域で木造3階建て住宅を建てる場合について、知っておきたい情報をお伝えします。後半では、防火地域における旭ハウジングの木造3階建て住宅の施工事例も紹介していますので、これから都心部で家を建てたい方はぜひ参考にしてください。

防火地域とは

防火地域とは、火災の発生や拡大を防止するために、特に防火対策が求められる地域のことを指します。都市計画法に基づいて定められており、人口密度が高く、建物が密集している市街地が対象です。一般的には、都心の市街地や駅周辺、大きな幹線道路沿いなど、利便性の高いエリアが防火地域に設定されています。 

防火地域では、建築基準法に基づいて、建物の規制が行われます。
例えば、建物の外壁や屋根に燃えにくい材料を使用することや、一定の耐火性能を持つことなどが求められます。建物の間隔を広く取ることや、消火設備の設置が求められることもあります。

都心に多い防火地域の住宅地

建物への規制は、商業ビルや高層マンションだけでなく、戸建て住宅も対象になります。
駅周辺や幹線道路沿いにある建物というと、商業ビルや高層マンションをイメージしがちですが、都心部では防火地域のエリアが広いため、戸建て住宅用地も多く含まれます。

敷地が防火地域に定められている場合は、戸建て住宅であっても、防火対策が義務付けられることを知っておきましょう。

防火地域に建てられる3階建て住宅は「耐火建築物」のみ

防火地域で建物を建てる場合、いくつかの建築制限があります。
その中で、100㎡を超える建物や、3階建て以上の建物は、耐火建築物としなくてはならないという制限があります。耐火建築物とは、火災が発生しても、一定時間、火災が広がらず、建物が倒壊しないよう設計された建物のことです。

都心の利便性の高いエリアにある住宅用地は、地価が高いことから狭小地が多くなります。狭小地で住宅を建設する場合、十分な広さを確保するために、3階建てを選ぶ方が多いのが現状です。
つまり、防火地域に指定された土地で、3階建て住宅を希望する場合は、耐火建築物にする必要があるということになります。

防火地域でも3階建ての木造耐火建築物住宅が建てられる

耐火建築物として認められる構造は、以前は、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、SRC造が中心でした。そのため、防火地域で3階建て住宅を建てようとすると、木造は選べないとされていたのです。

しかし近年では、国道交通省の認定を受けていれば、木造でも耐火建築物として認められるようになりました。
現在では、防火地域でも耐火建築物の木造3階建てが建てられるようになっており、建て方の選択肢が広がっています。

耐火建築物の3階建て住宅で「木造」を選ぶ3つのメリット

耐火建築物の構造として、木造を選ぶメリットは3つあります。

メリット①住宅の建築費用を抑えやすい

木造を選ぶもっとも大きなメリットは、建築費用を抑えられる点です。
その理由は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造に比べ、材料費が安いことや工期が短く、人件費を抑えられること。

また、鉄筋コンクリート造や鉄骨造は、重い骨組みが沈まないように地盤を強固にする地盤改良工事が必要になりますが、軽い木造の場合は、地盤改良にかかる費用も少なくてすむこともメリットでしょう。

メリット②狭小地でも工事の制約が少ない

都心部にある狭小敷地では、敷地までの道路が細く入り組んでいる、道路と敷地に高低差がある、敷地内に部材を置けるスペースが限られるといった制約が生じることが少なくありません。鉄骨造で使用するクレーンや、鉄筋コンクリート造のコンクリート打設車の通行が難しいために、鉄骨造や鉄筋コンクリート造が選択できないケースもあるほどです。

しかし、木造は部材が軽く、運搬や組み立ての制限もそれほど大きくありません。都心部の狭小敷地では、木造の方が制約なく建てられることもメリットのひとつです。

メリット③都心部でも土地の選択肢が増える

木造3階建て住宅を選ぶことで、建物にかかる費用が抑えられるということは、それだけ土地の予算を多く確保できるということ。そのため、地価の高い都心部でも、より幅広い選択肢から土地探しを進めることが可能になります。

同じような立地条件なら、少し広い土地も候補になるかもしれません。また、同じ価格ならより便利な駅近の土地も選択肢に入るでしょう。

防火地域の木造3階建てなら「テクノストラクチャー」

テクノストラクチャー工法とは

耐火建築物として国土交通省の認定を受けた木造工法には、在来木造軸組工法などいくつかの種類があります。旭ハウジングでは、「テクノストラクチャー工法」を採用し、お客様にご提案しています。

テクノストラクチャー工法は、パナソニックが開発した耐震住宅工法です。この木造工法では、木材と鉄を組み合わせた「テクノビーム」という梁部材を使用。木材の弱点を鉄で補うことで強度を高め、大きな吹き抜け空間や2階がオーバーハングした間取りを実現します。

例えば、独自の門型部材「Mフレーム」を使えば、広い間口が可能になります。最大6m幅の広い開口部をつくれるため、2台分のビルトインガレージや3階連続の全面開口など、従来の木造では難しかったプランも実現できます。

テクノストラクチャーは防火地域にも対応

テクノストラクチャー工法は、国土交通省により耐火建築物の認定を取得しています。そのため、防火地域でも木造3階建て住宅を建てられるのです。

木造住宅を耐火仕様にするには、壁や柱などの主要構造部を防火材料である石膏ボードで覆わなければなりません。そのため、木造の耐火建築物は一般的な木造住宅よりも重くなってしまいます。その重量を普通の梁で支えようとすると、強度を補うために梁自体の高さが必要になり、その分、天井高を圧迫することになります。

しかしテクノストラクチャーでは、家を支える大切な梁に木と鉄の複合梁「テクノビーム」を採用して、重量をしっかりと支えます。これにより耐震性を確保しながら、耐火住宅でも天井の高いひろびろとした空間を実現することができます。

テクノストラクチャーは梁に鉄を用いていますが、土台や柱は木ですので、間違いなく木造住宅。鉄骨やRC住宅と比べると建物価格が抑えられるため、安価に住まいを建てられます。

東京・神奈川・千葉エリアの防火地域対応木造3階建ての施工事例

ここからは、主に、東京、神奈川、千葉エリアで当社が建設した、防火地域に対応した構造となっている木造3階建ての事例を3つご紹介します。

天井の高いひろびろ空間を叶えた木造3階建て住宅

 
こちらの木造3階建て住宅では、1階に水まわり、2階にリビング、3階に家族の個室というシンプルな間取りを採用しています。1階と3階のどちらからも行き来しやすい2階にLDKを配置して、家族が集いやすいよう配慮しました。

防火地域にも対応した構造となっているのはもちろん、高さ制限がある中でもゆとりのある天井高を確保できるのもテクノストラクチャー工法の魅力。木と鉄の複合梁により、こちらのお住まいは、一般的な3階建て木造住宅より最大約10cm高い天井高を実現しています。

生活感を抑えながらゆとりある空間を実現した木造3階建て住宅

ワンフロアの面積が限られる3階建て住宅では、フロア内の間仕切りを少なくしてひとつながりの空間にすると、広々とした開放感が生まれます。防火地域にあるこちらの木造3階建て住宅では、キッチンをL型に配置して、広がりのある空間を確保しました。

フラットな扉やビルトインタイプの家電収納で生活感を抑える工夫をしており、来客の視線も気になりません。ホテルライクな空間コンセプトに合わせ、テクノストラクチャー工法で、制限の多い3階建てでもゆとりある空間を確保しています。

天窓と吹き抜けで開放感とプライバシーを確保した木造3階建て住宅

密集した市街地である防火地域においては、周囲の視線を気にせず暮らせるプライバシーの確保も課題になります。こちらの3階建て住宅では、通りに面した壁面にはあえて窓を設けず、大きな吹き抜けに設けた天窓から光を採り入れるようにしました。

設計の自由度の高いテクノストラクチャーで、3階建てでも強度を確保しながら、明るく開放感たっぷりの大きな吹き抜け空間を実現。家の内部は、外観からは想像できない気持ちのいい空間になっています。

東京・神奈川・千葉エリアの防火地域で木造3階建て住宅を建てるなら旭ハウジングへ

2000年の建築基準法の改正により、防火地域や準防火地域でも3階建ての耐火建築物、木造住宅が建てられるようになりました。旭ハウジングの提案する木造工法「テクノストラクチャー工法」は、木と鉄の複合梁「テクノビーム」で構成される床・屋根の耐火性能を独自に検証し、耐火構造の国土交通大臣認定を取得しています。

耐火住宅でも木造だから建物のコストを抑えられ、さらに自由度の高い設計ができる点がテクノストラクチャーの魅力です。限られた敷地で家を建てることが多い都心にあっても、テクノストラクチャー工法なら自在に空間を構成できるから、土地の選択肢が広がるでしょう。
旭ハウジングでは、防火地域での木造3階建て住宅の実績も豊富です。興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

▼資料請求やお問合せはこちら▼
https://www.asahi-h.co.jp/contact