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狭いキッチンを使いやすくリフォーム!プロが教えるレイアウト術と費用相場

「通路が狭くてキッチンで人がすれ違えない」
「収納が不足していていつもキッチンが雑然としている」
このような悩みは、リフォームで解決しましょう。キッチンに使いづらさを感じながら過ごすよりも、思い切ってリフォームしたほうが、快適に暮らせるはずです。
この記事では、狭いキッチンをリフォームするためのアイデアやレイアウトのポイント、費用相場、成功のコツをご紹介します。
通路が狭い場合のキッチンリフォーム
通路が狭いお悩みは、対面キッチンのケースが考えられます。対面キッチンは壁やカップボードとの間に通路が必要になるため、LDK全体にゆとりがなければ通路幅が狭くなりやすいのです。
LDKを広くするのは大掛かりな工事が必要となるため、キッチンの移動やタイプ変更を検討してみましょう。
通路幅の狭さを解消するには、壁付けタイプのキッチンへのリフォームが適しています。壁付けにすることで、キッチンの背後にゆとりができ、狭さを解消できるからです。
おすすめキッチン
●壁付けI型キッチン

壁付けI型キッチンは、限られたスペースを最大限に活用できるコンパクトなレイアウトです。シンク、コンロ、作業スペースが一直線に配置されるため、移動距離が最小限に抑えられ、調理の時短にもつながります。
●壁付けL型キッチン

I型キッチンでは長さが取れない場合は、キッチンをL型のレイアウトにするのもよいでしょう。一般的にL型の場合、端にシンクとコンロを設置し、中央のコーナー部分は作業スペースとして使用します。L型にすると全体としてキッチンが広くなるうえ、コーナー部分も作業スペースとして活用できるようになります。
また、I型よりもコンロとシンクまでの距離が短く、作業効率が良くなることもポイントです。
レイアウトのポイント
I型・L型のレイアウトのポイントは、できるだけ冷蔵庫をシンクの真横に設置することです。調理中は、シンク・コンロ・冷蔵庫の3つを使用するため、なるべくこの3つの距離(ワークトライアングル)が短いほうが、使い勝手がよいといわれています。
I型・L型は作業動線が横に長くなりやすいため、シンク横に冷蔵庫を設置して、スムーズに作業できるようにしましょう。
作業スペースが狭い場合のキッチンリフォーム
キッチンの作業スペースが狭い場合は、キッチンそのもののサイズアップや、作業スペースの広いタイプに変更し、作業効率をアップさせましょう。
また、現在お使いのコンロがガスの場合は、IHクッキングヒーター(IH)に変更するのも有効な手段です。IHは熱源が火ではないため、コンロのすぐ近くで作業しても火が燃え移る心配が少なく、作業スペースを広々と使用できます。

IHコンロ前を作業スペースとして利用できる、パナソニックのトリプルワイドIHもおすすめです。
おすすめキッチン
●対面キッチン(Ⅱ型・アイランド型)

リビング・ダイニング側の広さに余裕がある場合、Ⅱ型やアイランド型のような対面キッチンにするのがおすすめです。コンロ側とシンク側の両方に作業スペースを設けられるため、ゆとりを持って作業ができます。また、ワークトライアングルを結びやすいレイアウトのため、作業効率が向上するのもメリット。
●I型キッチン

ペニンシュラ型のキッチンで作業スペースが狭いとお悩みの場合、思い切って壁付けのI型キッチンにリフォームする方法もあります。ペニンシュラ型は、横の通路部分を確保するために作業スペースがコンパクトになりがちですが、I型キッチンにリフォームすれば横の通路が必要なくなり、その分作業スペースを広くできます。
●L型キッチン

リビング・ダイニングの広さに余裕がなく、Ⅱ型のキッチンを設置できない場合は、L型キッチンにリフォームするのもおすすめです。L型キッチンはLのコーナー部分を作業台にできるため、広いキッチンが設置できない場合も、作業スペースを多く確保しやすいのです。両面を壁付けにすると吊戸棚などを設置して収納力を確保しやすくなり、片面を対面式にすると家族とコミュニケーションしやすくなります。
レイアウトのポイント
作業効率をよくするには、作業スペースの拡大だけでなく、ワークトライアングルにも注目しましょう。ワークトライアングルとは、シンク・コンロ・冷蔵庫の3つを結ぶ作業動線のこと。I型キッチンよりもワークトライアングルを短く設計できるのもL型キッチンのポイントです。
<ワークトライアングルのベストな距離>

例えば、冷蔵庫から野菜を取り出してシンクで洗おうとする際、移動距離が長いと作業効率は悪くなります。キッチンリフォームの際は理想的なワークトライアングルが結べるよう、それぞれの配置を考えてみましょう。
収納スペースが狭い場合のキッチンリフォーム
収納スペースが狭く、いつもキッチンがごちゃごちゃしているという悩みがあれば、収納スペースの増設を検討してみましょう。デッドスペースとなりやすいキッチン上の空間や、壁などを有効活用できる収納方法がおすすめです。
吊戸棚

キッチンの収納力をアップさせるには、天井付近のデッドスペースを有効活用できる、吊戸棚の設置が有効です。ただし、高いところに物を収納するため、使用頻度の低い調理器具やキッチン雑貨などを収納するのがおすすめ。また、重すぎるものやガラス類などの割れやすいものを収納すると、落ちてきたときにケガをする可能性があるため、避けたほうが無難です。

なお、吊戸棚を手の届きにくい高さに設置するなら、必要な時だけ下ろして使える昇降式の吊戸棚を採用するとよいでしょう。
壁面(背面)収納
対面キッチンで背面の壁を活用できるのであれば、壁面(背面)収納を取り入れるのもおすすめです。主に食器・ストック品・調理家電の収納に役立ちます。

造作の背面収納をオーダーすれば、ご自宅にピッタリのサイズで仕上げてもらえます。カウンター部分だけでなく、吊戸棚をセットにすると、より収納力がアップします。

カウンターの収納棚に、見せるオープン収納棚を設置するのもひとつの方法です。お気に入りのキッチン道具を飾りながら収納できるため、空間をおしゃれに見せる効果も。

市販のカップボードを組み合わせて、背面収納として利用してもよいでしょう。オーダー品よりも費用が抑えられるため、気軽に導入できます。
パントリー
ストック品を置くスペースがなく、いつも棚が一杯、あるいはカウンターの上に物が出しっぱなしになってしまう、という場合はパントリーの増設を検討してみましょう。パントリーは主に以下の3種類があります。
●ウォークインタイプ

通り抜けられない小部屋タイプ。最大3面を収納にできるため、収納力は抜群です。広さに余裕があれば、冷蔵庫を設置し、生活感を隠すのもよいでしょう。ただし、熱や湿気がこもりやすいため、窓や換気扇を設けるなどの対策が必要です。
●ウォークスルータイプ

通り抜けができるタイプです。キッチンと洗面室の間や、玄関とキッチンの間に設けると、動線がスムーズになります。ただし、他の部屋とつなげる必要があるため、工事が大掛かりになります。
●壁付けタイプ(クローゼットタイプ)

広さに余裕がない場合におすすめのタイプです。クローゼットのように、奥行き数十センチ程度あれば設置できるため、ちょっとしたスペースがあればOK。写真のように扉を付けると生活感を隠すことができます。一方、扉なしにすると出し入れしやすくコストダウンできます。
ただし、パントリーは広ければ広いほどよいわけではありません。広くするとその分、居室スペースを削ることになります。また、物を見つけにくくなったり、移動距離が長くなって作業効率が低下したりするなどのデメリットが生じやすくなるのです。
収納する物の種類や量にもよりますが、1~2帖程度あれば十分でしょう。
床下収納

戸建て向きのリフォームですが、床下収納を設置する方法もあります。デッドスペースになっている床下に、普段使用しない調理家電や缶詰などのストック品を収納しておけば、キッチンがスッキリ片付きます。
ただし、床下は湿気が多い場所なので、生鮮食品や湿気に弱いものの収納には向いていません。また、頻繁に開け閉めする場所ではないため、収納に向いているものとそうでないものに分かれます。設置する前に、上手に活用できそうかをシミュレーションしてみるとよいでしょう。
狭いキッチンをリフォームする際の費用相場

ここからは、狭いキッチンをリフォームする際、それぞれどの程度の金額で施工できるのか、見ていきましょう。
キッチンの交換費用
キッチンのタイプを交換する場合の費用は、下表の通りです。

※本体価格のみ
※移動に伴う内装工事・電気工事・配管工事の費用は別
ただし、上記はあくまでシステムキッチン本体の価格です。キッチンリフォームの総費用には、下記のような費用が別途発生します。
・工事費用
解体・設置工事、電気工事、配管工事など
キッチンの移動を伴う場合は、壁や床材の交換費用が発生します。
・オプション費用
食洗機、IH、ワークトップの素材、シンクの素材、収納アクセサリーなど
オプションにもグレードがあるため、こだわるごとに費用が増します。
・諸経費
設備運搬費、廃材処理費、現場管理費など
リフォーム会社によって異なりますが、工事費用の10~15%程度を諸経費として計上するケースが多くなります。
これらを合計すると、総費用は本体価格の1.5倍~2倍程度になることも珍しくありません。あらかじめ本体価格にプラスして予算設定をしておきましょう。
また、キッチンはローグレード・ミドルグレード・ハイグレードの3段階に分けられます。グレードが上がると、使用している素材や機能が向上し、使い勝手のよさや高級感を得られますが、その分費用も高くなります。なお、ローグレードとハイグレードの本体価格を比べると、商品によっては50万円以上も差がつくこともあります。予算やこだわりに合わせてグレードを選びましょう。
キッチンの移動費用
通路幅の拡張やタイプ変更に伴い、キッチンを移動させる場合の費用相場は、下表の通りです。

費用相場を見ると「わざわざ新しいキッチンを買わなくても、既存キッチンの向きを変えれば、安くリフォームができるのでは?」と思いますが、必ずしも既存キッチンの流用ができるわけではないことを知っておきましょう。
まず、キッチンの耐用年数は一般的に15~20年と言われているため、10年を超えたキッチンを利用してもすぐに買い替え時期がやってきます。新しいキッチンに買い替えする際、また工事費用や内装リフォームが発生するため、コストパフォーマンスはよくありません。
また、既存キッチンが新しい設置スペースと合わないことも考えられます。既存キッチンの流用ができるかどうかは、キッチンの使用年数とリフォームプラン、ご自宅の間取りによって判断が分かれますので、リフォーム会社に相談してみるとよいでしょう。
収納の増設費用
収納を増やすためのリフォーム費用の相場は、下表を参考にしてください。

収納の増設リフォームは、同じ収納でも種類によって金額が異なります。
例えば、背面収納の場合、市販のカップボードであれば約10万円程度で導入でき、費用を比較的抑えられますが、ピッタリのサイズのものを見つけるのは難しいかもしれません。一方、造作(オーダータイプ)の背面収納は、約30~40万円と費用は多くかかりますが、サイズやデザインを思い通りにできます。
このように、収納の増設リフォームは、種類によって費用や特徴が異なります。ご自身の予算やキッチンの状況に合わせて、最適な収納方法を選びましょう。リフォーム会社に相談することで、より具体的なアドバイスを受けることができます。
狭いキッチンリフォーム成功の秘訣

狭いキッチンを使いやすくリフォームする際に、覚えておくべきポイントをご紹介します。
費用を抑えるための工夫をする
「収納スペースが足りない」「作業スペースが狭い」といった具体的な問題点に合わせて、必要な部分だけをリフォームすると、費用を抑えやすくなります。例えば、収納力をアップしたい場合は、比較的費用が安く工事が簡単な、吊戸棚の追加や壁面収納タイプのパントリーの設置で対応できます。
また、キッチンリフォームと合わせて断熱リフォームやエコ住宅設備への交換などを検討しているのであれば、子育てグリーン住宅支援事業などの補助金が利用できる可能性があります。リフォーム会社に利用できる補助金はないか、問い合わせてみるとよいでしょう。
事前に綿密なプランニングをする
狭いキッチンを使いやすいキッチンにするためには、綿密なプランニングが欠かせません。その際、まずは現状のキッチンで困っていることをリストアップしてみましょう。具体的な問題点を明確にすることで、理想的なリフォームプランを提案してもらいやすくなります。
また、実物が見られるショールームにも、一度足を運んでおきましょう。特にキッチンは商品やサイズによって使い勝手が大きく異なるため、実際に目で見て触って確認することが大切です。
これらの情報を元に、リフォーム会社と具体的なプランを詰めていきます。キッチンのレイアウトや設備、収納計画などを相談しながら、最適なプランを作成してもらいましょう。
マンションには制約があることもある
マンションでキッチンリフォームを行う際、配管や構造上の理由から、希望するリフォームができないケースもあります。
特に、床下収納の増設は難しいことが多いものです。床のすぐ下がコンクリート構造体の場合は増設が不可能ですし、二重床の場合も深さによっては設置不可となります。マンションの場合は床下収納よりも、別の収納方法を検討したほうがよいでしょう。
また、キッチンの移動が難しいケースもあります。そもそも管理規約によって水回りの移動が禁止されている場合や、スラブ下配管といってコンクリート構造体を配管が貫いている場合は、移動できません。
その他、IHクッキングヒーターの設置に関しても、マンションによっては電気容量が不足している場合は導入が難しくなります。事前にマンションの管理規約を確認したり、現地調査をしてもらったりしてリフォームの可否を調べておきましょう。
狭いキッチンを快適にリフォームするなら旭ハウジングへ

通路の狭さ・作業スペースの狭さ・収納スペースの不足を感じると、キッチンが使いづらくなります。これらの悩みはリフォームですぐに解決できるため、一度リフォーム会社に相談してみるとよいでしょう。
もちろん、リフォームには少なくない費用が必要ですが、キッチンは毎日使う場所であるからこそ、今後の暮らしを考えると予算をかけてでも行う価値があります。
東京・神奈川で狭いキッチンをリフォームしたいとお考えの方は、ぜひ旭ハウジングへご相談ください。丁寧なヒアリングと豊富な施工経験をもとに、本当に使いやすいキッチンにリフォームいたします。
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